変わらない

久しぶりに新宿に出た。

 

 


伊勢丹のメンズ館が目的で、東口から地下道を通ってのアプローチだった。

 

伊勢丹デパートに入ると、ケーキ店がズラッと並んでいる。

 

どれも700円くらいのケーキである。

 

1階に上がるとそこは、各ブランドの化粧品売り場になっている。

 

それぞれの店の構成、雰囲気が流石新宿である。

 

 


AM1030なのに人でにぎわっている――。

 


格差社会が話題になっているが、

 

それって日本では男と女の世界もかなりあると思えてならない。

 

事務所のある荻窪は駅ビルも含めて、男性物の靴店は見たことがない。

 

駅ビルの食堂街に人気イタリアンがあり行列を成しているが、ほとんどが女性である。

 

 

メンズ館で、定価の半額以下になっているという薄手のセーターを買い、

 

新宿に出たときは必ず立ち寄る隣の伊勢丹会館の1階、coffee「バン」に行った。

 

相変わらず混んでいて、カウンターということになった。

 

マスターに「この店何年になる?」と聞いたら「46年」とのことだった。

 

私は、木村事務所の時からなので、かれこれ42年くらい来ていることになる。

 

 

 

飲むものは「ハワイアン」と決まっている。

 

ハワイアンとは、酸味の効いたアイスコーヒーだが、この酸味がずっと気になっていた。

 

聞いたら「パイナップルのシロップを少し入れてある」とのこと。

 

納得である。

 

 

美味い!!!

 

 

 

 

変わらない味と店の匂い。

 

たぶん基本的な根っこのところが、この混み合いの要因なのだろう。

 

46年間、何も変わらぬ思いが“今“なのだろう。

 

 

 

かつて (確か) 倉田康男は言った。

 

 

「 建築の設計とは、愛する人に捧げる行為である。 」

 

 

:tanno: